チェチェン総合情報
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チェチェンニュース Vol.05 No.26 2005.10.05

発行部数:1626部

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バイナフ自由通信:http://d.hatena.ne.jp/ootomi/
チェチェン連絡会議:http://chechennews.org/clc/


■EU−ロシア首脳会談とチェチェン

 9月29日にお送りした、モスクワでの記者会見の話題の続きです。

 10月4日に、ロンドンでEU議長国のイギリス・ブレア首相と、ロシアのプーチン大統領の首脳会談がひらかれました。報道によると、この会談で議題に上ったのは、経済・安全保障・治安・文化など。21世紀のエネルギーの供給元をロシアに頼るヨーロッパは、経済と「テロ対策」の分野でのロシアとの協力関係を強化しようとしています。

 またも、無視されるのはチェチェンの人々。ロシアは石油・天然ガスを西側に安く売る代わりに、チェチェン戦争に口を出さないように「テロ対策」での協力の重要性を持ち出します。繰り返し確認しなければなりませんが、ここ10年間にチェチェンで殺戮された20万人の人々のほとんどは独立派ゲリラにも参加しておらず、うち4〜5万人は子どもだったとされています。

 人と資源を引き換えにするような外交が続く中で、アムネスティ、メモリアルの二つの人権団体は新しいプレスリリースを発行。今日はその日本語版をお送りします。まだ報告書の全文は発表されていないようですが、アムネスティの英語版のサイトでは3つほどの事例が短くまとめられています。

 いいニュースもあります。ロシア軍の侵攻によって家族を殺され、欧州人権裁判所に訴えていたチェチェンの6遺族がいました。賠償金支払いを命じる判決が今年2月に下されましたが、ロシア側は賠償金を支払ったとのことです。控訴なし。金額は合計で17万ユーロ(2400万円程度)。国際的な司法機関が、ロシア軍の侵攻によって、民間人の殺害も含む人権侵害が起こっていることを認めました。 (大富亮/チェチェンニュース)

RUSSIAN FEDERATION Briefing - Torture, "disappearances" and alleged unfair trials in Russia’s North Caucasus
http://web.amnesty.org/library/Index/ENGEUR460392005

CNN:EU・ロシア首脳会談、関係強化を確認
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200510050003.html

■アムネスティ・北カフカスにおける終わりのない甚大な人権侵害

アムネスティ・インターナショナル発表

アムネスティ国際発表ニュース

ロシア:北カフカスにおける終わりのない甚大な人権侵害

AI Index:EUR46/038/2005

2005年9月30日

アムネスティ、欧州連合(EU)・ロシア首脳会合に先立ち、新たな調査結果を発表

 アムネスティは本日、チェチェンとイングーシにおいて、ロシア政府が関係した拷問や誘拐、一般市民に対する秘密裏に行われた拘禁など、終わりの見えない甚大な人権侵害に関する最新の現地調査報告を発表した。

 アムネスティは、「ロシア当局の"テロとの戦い"が、制度化された人権侵害に対する言い訳になっている」と指摘した。

 アムネスティは、今週北カフカス地域から帰ってきた調査員が記録した人権侵害の詳細を発表した。調査結果は、2005年10月4日にロンドンで開催される、欧州連合(EU)・ロシア首脳会合に先駆けて、ロンドン、ブリュッセルそしてモスクワで同時に発表された。

 報 告書の概要で、アムネスティは北カフカスにおける人権侵害に新しい傾向を見いだしたと指摘した。市民は恣意的に拘禁され、自分が関与していない犯罪につい て告白するよう強要され、拷問や残虐行為の対象となっている。一度「自白」すると、別の拘禁施設に移送され、自分の選んだ弁護士や肉親に会うことができる が、その「自白」は有罪判決を導くに十分な証拠になると見られている。

 アムネスティは、基本的人権の遵守を掲げる共同体であるEUにとって、これらは無視できない調査結果である、と述べた。アムネスティはまた、来週の首脳会合でEU議長を務めるトニー・ブレア英首相に対し、プーチン大統領に拷問と「失踪」は許されず、止めなければならないことを明確に伝えるよう要求した。

 ア ムネスティはまた、ウラディーミル・プーチン大統領に対して、EUに向けてはっきりとした声明を出し、ロシア当局が人権侵害を止めるためにただちに行動を とり、犯罪に関与した疑いのある者に対する効果的な調査と起訴手続をとることを保証するよう、またロシア政府が国際人権基準を遵守するよう要求した。

 AIはロシア政府に対し、以下を要求する。

 ・北カフカスでの人権侵害について、効果的な調査と起訴手続を実施すること

・あらゆる拘禁に際して、法執行機関が国際法に沿うことを確実にすること

・行方不明者や「失踪」者の問題を解決するための具体的な手段を講じること、とりわけ、発見された遺体の身元を確定させ、記録するための効果的な制度を導入し、その情報を公開すること

・すべての人の強制的失踪からの保護のための国際条約が全会一致で採択されるようにし、それを批准すると確約すること

RUSSIAN FEDERATION Briefing - Torture, "disappearances" and alleged unfair trials in Russia’s North Caucasus
http://web.amnesty.org/library/Index/ENGEUR460392005


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